AI制御ワーキング第1回研究会を以下の期日にて開催いたします。
- 日 時:2026年1月23日(金) 世話人会 研究会13:00 – 17:00, 意見交換会 17:30 – 19:30
- 場 所:オンサイトとオンラインのハイブリット
※ 初回は密なコミュニケーションを重視するため、可能な限り現地での参加を推奨します。
オンサイト:キャンパスプラザ京都・第2会議室
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939
https://www.consortium.or.jp/about-cp-kyoto/access
オンライン:ZOOM (URL等の詳細は後日ご連絡します) - 研究会
AI制御の範囲が広くて曖昧であることから,初回の研究会では参加者から特に関心のある技術について講演いただき、それを受けて参加者同士でワーキングの方向性を決めるための議論をする。
13:00 – 13:30 趣旨説明・参加者自己紹介
13:20 – 14:00 講演1 出光興産株式会社 竹内 健史 氏
タイトル:現行制御技術によるプラントオペレーション自動化の推進と課題
概要:出光興産ではPID制御で運転を安定化し、MPCを中心とした高度制御で収益性の向上を追求してきた。ところが、近年は国内の高齢化と人口減少が進み、働き方改革の流れもあり、運転の自動化による省力化、少人化が求められている。これまでは制御による収益性の改善が注目され、運転の自動化が軽視されてきたため、製造現場では、人に頼って行われている操作が多く残されている。中には再現性の乏しい操作や運転パターンが膨大な操作もあり、ルールベースの制御ではアルゴリズムが煩雑となり、実現が困難である。また、設備改造や市況変化に応じて制御設計の改修が必要になるため、エンジニアリング作業(モデル構築、パラメータ調整など)が負担になっている。そこで、AI制御の実用化により、人が行ってきた運転操作やエンジニアリングなどをAIが代替することを期待している。
14:00 – 14:40 講演2 クラサスケミカル株式会社 滝波 明敏 氏
タイトル:強化学習への期待
概要:現状強化学習は実プラントでプロセス制御に適用するにあたり安全性が問題となっている。その為、ダイナミックシミュレーターで事前に学習させたモデルを使用するなど導入負荷が高くなっている。将来的にどんな状況でも制約を破らない仕組みが普及すれば、もっと広い工程に使いやすくなる。そこで、AIが変な提案をしたら自動で安全側の運転に切り替える、デジタルツイン並走検証で安全確認する、MPCと組み合わせてロバストに運転するなどの技術が標準機能となり、導入負荷を最小にして自動制御できる等の期待について発表する。
14:40 – 14:50 休憩
14:50 – 15:30 講演3 福岡大学 夏 俊卿 氏
タイトル:自動運転条件下におけるアブノーマル時のオペレータ介入について
概要:本講演は、「自動運転において化学プラントのアブノーマル時に、独立防御層3(IPL3)としてのオペレータが如何に独立防御層2(IPL2)としての基本制御に介入し、自動運転と手動制御と如何に連携すべきか」という話題について述べる。化学工学と関連する他分野の研究進展や自動車・航空機における事例紹介を通じて、「プラントのヒューマン・マシン・インターフェースのあり方」、「プラント状態の定義の必要性」、「制御主導権(制御意図)の明確化」、「AI自動制御と手動制御との相互作用」、「AI時代のオペレータはどうあるべきか」などのトピックスから始め、本WGの「AI制御」から出発し、これからAI時代の化学プラントの設計・制御・運転・保守においてやるべきこと(研究・実装・戦略など)を徹底的に議論したい。
15:30 – 16:10 講演4 京都大学 加藤 祥太 氏
タイトル:プロセス制御 x 自然言語処理の現在地と展望
概要:大規模言語モデル(LLM)の普及により、自然言語処理(NLP)技術の制御分野への応用が加速している。本講演では、プロセス制御領域におけるNLP研究を整理し、運転/制御設計支援や異常対応といった観点から活用可能性を論ずる。
16:10 – 17:00 総合討論 - 意見交換会:17:30-19:30 京都駅付近で開催予定
※2000~3000円程度の実費をいただきます。 - 参加申込 12月26日(金)までに 下記フォーム からお申込みください
- 問い合わせ先 世話人 大久保順平(E-mail: okubo.jumpei@chiyodacorp.com)